2 勉強嫌いを克服する方法(算数編)(保護者向け)
子供の算数嫌いを克服するにはどうすればよいでしょうか?
学校でみんなと同じように勉強しているのに、
どうしてもついていけなかったりすると、
本人も「自分はできない」と自覚して、算数が嫌いになるものです。
このような場合に、単に分からないからと言って、
子供を叱ったり、子供の能力を否定してはいけません。
第1回(漢字編)と同じように、
できたところだけをほめて、
楽しく勉強できるようにしてあげるとよいです。
ただ、算数の場合、解き方が分からないと、
1問も解けないこともあります。
そのような場合には、
問題の解き方を丁寧に教えてあげるか、ヒントを与えてあげると良いです。
しかし、それでも分からない場合には、
問題のレベルがその子には高すぎるということなので、
もっと簡単な問題から取り組ませると良いでしょう。
たとえば、文章問題が苦手ならば、
比較的簡単な問題から始めるとよいでしょう。
あるいは、文章問題以前に
計算自体が苦手なようならば、
もっとレベルを下げて、
足し算、引き算、かけ算、わり算の百ます計算からさせれば良いでしょう。
そもそも算数嫌いな子は、計算の基本からつまずいている場合が多いですので、
急がば回れで、こちらのほうがかえって近道となります。
ちなみに、百ます計算は継続的に取り組めば、
誰でも計算は速く正確にできるようになる上に、
頭の回転が速くなり、集中力・暗記力も高まると言われています。
特に算数嫌いでなくても、百ます計算はやる価値があると言えるでしょう。
算数が苦手な子が百ます計算をすると、
最初はどうしても時間がかかりますが、
気にする必要はありません。
それより、ほめるべき点を見つけてほめてあげると良いです。
「すごい!はじめての百ます計算なのにいいタイムだね!」
「よく集中してがんばったね!」
「ここの計算は全部正解だったよ!」
「前回よりもタイムが○秒が速くなったよ!」
というふうに。
勉強だからと言って、いかにも難しそうに取り組む必要はありません。
むしろ、子供のやる気を引き出すためには、
ゲーム感覚で楽しくできるようにするほうがよいです。
このように、百ます計算から取り組んだり、
問題のレベルを下げて、わかりやすく勉強を教えてあげると、
子供は「自分もできる」という自信が出てきます。
段々とできるようになってくれば、
問題に飽きてくるので、
そうなれば、問題のレベルを徐々に上げていくとよいです。
とてもシンプルなことですが、
私はこのやり方で、
実際に算数嫌いを克服して、
算数が得意になったお子さんをたくさん見てきました。
小学校のうちからやっておくと、
中学校の数学についていけないということはまずなくなりますし、
数学の成績で5を取る生徒さんも少なからずいます。
以上、漢字嫌い、算数嫌いを克服する方法を具体的にご説明しましたが、
他の科目についても、この教育法は応用できます。
子供は基本的に、
難しすぎるものは分からないのでやる気がなくなり、
簡単すぎると飽きてしまって嫌になるものです。
ですから、苦手意識があるときには、
思い切ってハードルを下げて、
本人ががんばればなんとか乗り越えられそうなハードルを
用意してあげるとよいわけです。
そして、そのハードルが乗り越えられたら、
すかさずほめてあげて下さい。
そうして、徐々に難しい問題に取り組んでいって、
色んな問題ができるようになっていくと、
子供はいよいよ勉強が楽しくなってくることでしょう。
どの子供も本来的に「成長したい」という願望があるので、
勉強は本当に楽しくなっていきます。